「なぜ福知山線脱線事故は起こったのか」 著者 川島令三 (株)草思社 という書籍が出版されている。
これによると「ボルスタレス台車」であったことが、転倒脱線の要因であったという。(p.138) 「ボルスタ」というのは、「枕梁」というもののことで、このボルスタによって、車体と台車枠が取り付けられている。ボルスタには台車が回転できるように心皿というものがとりつけられている。
ボルスタレス台車は、このボルスタがない。このため、ボルスタレス台車には、大きく変形できる「枕バネ」という空気バネが左右に取り付けられて、台車が回転できるようになっている。
ボルスタレス台車には、ボルスタがないため、台車が軽くなり、車体の重心が上昇する。また、左右の枕バネの伸び縮みにより、台車に対して車体が傾きやすい。つまり、ボルスタレス台車は、ボルスタ付き台車より、転倒脱線を起こしやすいというわけである。
本当にこのような問題があるのなら、数値シミュレーションなどで調査していただいて、二度とこのような事故が起きないようしていただきたいものである。
ボルスタ付き台車
ボルスタレス台車(207系)