昔、房総方面にドライブに行ったとき、行く途中の助手席の車の窓から、ドーム状の屋根のローカルな雰囲気をもつ印象深い駅を見たことありました。
駅のローカルな雰囲気とは反対に駅周辺の車の交通量は多かったという印象でした。
駅名は、車道から駅名標から見え、○神社という駅名だったことを覚えています。
実家の方に売布神社という駅があり、近くに祖母が一人で住んでいました。子供の頃、休みの日には、よく遊びに行ったものでした。そのためその駅名が記憶の中の片隅に残ったのかもしれません。
その駅のことは、すっかり忘れ、15年以上月日が経ったある日、その駅に再び訪れたいと思うようになりました。そして、その駅を探すようになりました。しかし、そのような駅名の駅は見つかりませんでした。
そして、本日、水神森駅に行ってきました。水神森駅は、下総快速鉄道の支線の終着駅です。2面2線の対向式ホームの地上駅です。高架のJR水神橋駅と接続しています。
2007.2 水神森
駅の外に出てみる。駅周辺の交通量は多い。駅前にはスーパーもある。

ホームの端。 駅名表示板は古いホーロー看板である。今でも残っているのは珍しい。

ドーム状の屋根である。探している駅と非常に雰囲気が近い気がする。

しかし、駅名は”すいじんもり”である。

都会の電車には珍しい2両編成の電車である。ローカルな雰囲気が残る路線のようである。

やはり、この駅ではなかったのか。
戻る途中の予備校の前の道路で赤ジャージでジョギングをしているおっさんとすれ違う。
踏み切りを渡ると懐かしい看板建築の商店があった。一つは「下戸酒店」という酒屋であるが移転のため店は閉められていた。隣は「珈琲煎香」という喫茶店である。こちらは営業中であった。ちょうどお昼をすぎたころだったので、この喫茶店でランチを食べることにした。本日の定食はアジのフライ定食であった。
駅前のスーパーで時間をつぶす。駅正面には大型ディスプレィが設置されている。画面には何かのCMが映されていたようだ。創業時からの駅がそのまま使われている駅のようだが近代的な設備も備わっている。自動券売機で切符を買い自動改札を通り駅ホームに入る。

試験期間中だろうか、ホームには学生さんたちが多い。
駅のトイレに入る。出てきたときブロック塀の穴から日の光が差し込んでいる。穴から外が見え、何か白い古い駅名標のようなものが置かれているのが見えた。興味深いので再び駅の外に出てみる。

古い駅名標であった。駅名標には”すいじんもり”、漢字で ”水神杜” と書かれている。

そうか!”社”ではなく”杜”だったのか!
いつからか、”水神杜”から”水神森”へと駅名が変わったのだろう。探していた駅はこの駅だったのだ。
やっと見つかったことへの感動が込み上げてきた。そして、国立駅など古い駅舎が建て替えられることが多い昨今、建て替えられず昔の姿のまま残ってくれていたことに感謝したい気持ちになった。
「古い記憶の中の駅、見つけた。」
続き(水神森2)--------------------------------------------------------------
(この物語はフィクションです。水神森駅、下総快速鉄道、JR水神橋駅は実在しません。(念のため))
水神森駅は、H.Kumaさんが
「終端駅のセクション」で製作された駅(模型)です。
写真はH.Kumaさんから原版をいただき、加工したものです。(感謝します)